展示ブース作りのポイント
展示会でバイヤーが目を止め、足が止まり、 商品を手に取るブース作りのポイントは?
前回までのブログを通して、バイヤーに対する理解が深まり、商品説明シートなどの重要性がご理解いただけたと思います。
今回から3回に分けて、『バイヤーが目を止め、足が止まり、商品を手に取るブース作り』について、事例を踏まえてご説明いたします。
今回はフードスタイル九州2022の福岡県中小企業振興センターブースに出展いただいた㈱アジアン・マーケット様にご了解を得た上で、画像と共にご説明いたします。
まず、ブースづくりの大きなポイントは3つです。
①ポスターや商品展示、スタッフなどについて、インパクトがあるブースを作る。
②展示会で必要な販促物を揃える。
③バイヤーに対する説明を参加する出展者全員で共有しておく。
それらについて、事例を踏まえてご説明します。
(ポイント1)バイヤーは1~3秒でブースを通り過ぎる‼
共同ブースの場合、展示机の幅は1.0~1.5m程です。
そのため、バイヤーは1~3秒の短い時間でブースを通り過ぎることになります。1~3秒の短い時間の中で、「バイヤーが目を止め、足が止まる」ためには、ポスターや商品展示などについて、
インパクトがあるブースを作る必要があります。
・社名板・キャッチコピー・ポスター
バイヤーの目線は、「社名板(キャッチコピー)」→「背面ポスター」→「展示ブース」→「商品」という風に、上から下へ流れます。そのため、「バイヤーの目を止め、足を止めよう」と考えた際、キャッチコピーやポスターが重要になります。
事例では、キャッチコピーに「2022年新発売」と新鮮さを出し、「刻み牡蠣40%」とワンフレーズ商品PRを入れるなど工夫されています。また、ポスターは「文字を大きく」することで通路側から見てもきちんと読めるように、「JF糸島や博多女子高等学校と連携している」ことを文字や画像で表現することで、商品の開発ストーリーを端的に理解いただけるように工夫されています。
・展示ブース
商品を手に取ってもらうことで次の商談につながります。
逆を言うと、ブースにバイヤーが来訪しても商品を手に取ってもらえない場合は次の商談につながりにくくなります。
事例では、「手に取りやすい小物商品を手前に、ギフトなど手にとりにくい商品を奥に」と工夫されています。販促物についても、バイヤーに持って帰ってもらうために、手に取りやすい手前に置かれています。
また、バイヤーからの一番多い質問は「この商品の売価(メーカー希望小売価格)はいくらですか?」です。その質問回数を減少させる(事業者や商品などの説明に時間を使う)ために、売価POPをきちんと付けています。
農林水産物を原材料とした加工品は、商品だけを見ても、一目では原材料が分からないことが多いです。
事例では、展示画像左下の「マーマレード」のように、果物も一緒に展示することで原材料をイメージしやすくなるように工夫されています。
(ポイント2)展示会で必要な販促物とは?
展示会で必要な販促物は右画像になります。
販促物の目的は、
「言葉で説明するよりも文字や画像で説明することでバイヤーの理解を促進させる」、
「バイヤーが商談を待っている間に読んでもらう(説明時間の短縮、バイヤーの離脱を防ぐ)」、
「バイヤーが消費者にどのように商品をPRするかを考えるための参考にしてもらう」
「展示会後の見積依頼、資料依頼を減少させる」
となります。
その点を踏まえ、展示会に向けて必要な販促物をご準備ください。
(ポイント3)出展者も展示内容の一つ。 バイヤーに対する説明内容を出店者間で共有しよう!
出店者も展示内容の一つになりますので、自社コンセプトや商品開発ストーリーにつながる、目を引きやすい服装が望ましいです。
事例では、博多女子高等学校と連携した商品開発を行っていることをアピールするために、女子高生が制服のまま、商品説明を行う工夫をされています。
また、出展者全員が、会社のこと、商品のことを説明できるように事前に情報共有を図っておく必要があります。
事例では、女子高生もバイヤーに対して商品説明を行っていることから、事前に情報共有を図っておられるようです。
専門家からの一言
(統括企画推進員・統括農商工連携アドバイザー 廣木 鑑治)
展示会は見込顧客を見つけるために非常に有効なツールになります。その分、準備に時間や手間がかかります。
はじめから全てができる会社はありません。一つずつ地道に実施していただければ幸いです。
なお、ご不明点、ご要望などがございましたら、
ふくおか6次産業化・農商工連携サポートセンターまで、お気軽にお問い合わせください。
コメントをお書きください